杉本です。
地震から三日経ちました。
金曜日に東日本を襲った猛烈な地震と津波。
大阪でも二分間程、振れ幅の長い立ち眩みのような横揺れがありました。
そのとき私は梅田にいたのですが、揺れの長さから
遠いところでかなり大きな地震があったことはすぐにわかりました。
事務所に戻って、テレビで震源地を確認。
想像以上の震源地の遠さに愕然としました。
16年前、阪神大震災の時は、私は建築を勉強している学生でした。
その時の映像からうける衝撃も大きなものでしたが、今回の衝撃は
明らかに種類が違っていました。
設計者として、クライアント家族の幸せの為、予算と構造のバランスや、
敷地の地盤の強度など、様々なことを悩みながら全てを決定する立場にある仕事を
するなかで、建物に対する目線が以前とは大きく変わったことに気がつきました。
建物が背負っている、生活や夢や希望が手に取るようにわかるようになった今、
映像には映らない、人々の嘆きや苦しみが、痛い程心を締めつけます。
今まで以上に、家族を守る「家」を創るこの仕事に責任を感じながら、
人智を超える自然の猛威に、なにもできない不甲斐なさも痛感します。
今回の災害により、日本経済は長い暗闇に入って行くことでしょう。
それでも、人は生き続けなければなりません。
16年前もそうだったように・・・。
被災地の一日も早い復興を願うばかりです。